こんにちは、アトリエ観稀舎の画家、奥田みきです。
アトリエには、絵を趣味に楽しむ方はもちろん、絵を仕事にしたいと考えている方もたくさんいらっしゃいます。
そこで今日は、絵の仕事の一つである「商品販売」について、初心者の方でも理解しやすいコツとノウハウをお伝えしたいと思います。
商品企画は奥が深いものであり、初めての方にとっては少し難しいかもしれません。
ですが、今回は「絵を使ってどのように商品企画をするのか?」という入門的なお話を中心にご紹介していきますので、ぜひ最初の一歩としてお役立てください。
実際展覧会で絵を売る
今回お勧めするのは、「原画を売るだけではない商品展開を考える」ことです。
その前に、展覧会で絵を売った場合について説明します。
原画は展覧会以外にもネットなどでも販売することができますが、「絵はネットで売ることが難しい商品の一つ」と言われています。
出展料を払って出す「展覧会」に出展した場合、出展料や経費などが掛かり、手元に残るお金はあまり多くありません。
しかし、展覧会で絵を売ることが意味がないかと言えばそんなことはありません。
最初の内は利益を上げることだけが目的ではなく、いわゆる「宣伝活動」の一つと考えると良いでしょう。
こういった場所でファンを増やすことができ、個別にオーダーしてくださる方も珍しくありません。
原画以外の商品展開を考える
そこでおすすめするのは、「原画以外の商品を考える」ことです。
私の場合、ジクレー版画やオラクルカードの売り上げがメインとなっています。
今は安定した売り上げがありますが、最初は100円のポストカードからスタートして、売り上げは「収入」とは言えないレベルでした。
ちなみに、私は学生時代に「商品企画」を専攻していて、「商品企画デザイナー」としても働いたことがあります。
この経験は現在とても役立っています。
販売しやすい商品を考えてみましょう
実際にどういう場所で販売するかはまた後日記載しますが、
原画のみを商品と考えずに、色々な展開を考える事をお勧めします。
▼商品を作るメリットは
・自分の絵を広めやすい。
・人気のある絵柄の傾向が分る
などがあります。
商品展開は大きく分けると
下記の様になります、
・製作/複製型、
・製作/新規制作型
一つづつみていきましょう
在庫型
在庫型とは、例えば私の場合だとオラクルカードです。
この場合、ある程度の数を制作し、在庫を持って販売することになります。印刷物なども同様ですね。
ただ、在庫型は最初の出費が大きく、初心者にはお勧めできません。
もし売れなかった場合、デットストックになってしまったり、赤字になってしまうことがあるからです。
そこで、最初はプリントオンデマンドの方法で、少量ずつ販売することをお勧めします。
例えば、ポストカードを印刷する場合も、いきなり大量に印刷するのではなく、自分でプリントして様子を見る方が良いでしょう。
そうすることで、売れ筋を把握してから在庫を持つようにすることができます。
・一旦作れば在庫を売っていける
・比較的売りやすい
・最初の出費がかかる
・デットストックになる危険性もある
製作/複製型
製作/複製型は、ジクレー版画やアートプリント、
ポストカード、スマホケースなど色々あります。
新規に絵を描き下ろすのではなく、規正の絵を使います。
・オーダーが入ったら制作出来るので、
最初の出費やデットストックが出ない。
発注、制作に多少の手間が掛かる。
★商品展開をはじめてやる方には
このラインがお勧めです。
自分と似たようなラインを販売しているショップをみて、値段や商品ラインを決めるのも良い方法です。
新規制作型
新規制作型は、原画やオーダーアートなどです。
新規に絵を描き下ろす、いわゆる一点ものです。
・比較的高額な商品が作れる
・高額なだけに定期的に発注が入るとは限らない。
複製型との差別化の必要がありますので、
こちらは5000円以上の商品を考えるのが良いです。
手間を考えれば、出来れば10,000円以上が理想ですが
最初は5000円位で小さいサイズからはじめると動きやすいと思います。
最初は商品企画の練習のつもりで
商品展開について、基本的な考え方は次のようなものです。
最初に「たくさん売って利益を上げよう!」と考えるよりも、まずは練習のつもりで気楽に始めてみることが重要です。
というのも、ほとんどの場合、最初はあまり商品が動かないからです。
しかし、やっているうちに「自分の売れ筋」が見えてくるようになり、どうやって商品展開を進めていけばよいかが分かるようになるでしょう。
また、どんなことでもそうですが、人によってどんな方法が良いかは異なります。
自分に合った方法を見つけるためにも、まずは練習のつもりで気楽に始めてみることが大切です。
「商品展開が間違っているのか、価格設定が間違っているのか、自分の商品を購入してくれる層にアピールできていないのか、などなど、様々な理由が考えられます。
しかし、人の成功体験はあくまでも”参考”であって、自身の経験だけが本当の「成功体験」になります。
ですので、まずは「自分でやってみる」習慣を身に付けて、自分なりの商品展開や販売方法を試してみることが大切ですね。
詳細にお伝えしたい内容については、また別の機会に記事にしていきます。」
高額商品
商品展開において、高額な商品を制作する場合には、価格とクオリティのバランスを考えることが重要です。
高価な商品を制作する場合には、「この価格で自分が購入するかどうか」という視点で考えてみてください。
高価格の商品を制作することには、リスクもあることを忘れてはいけません。
価格が高すぎたり、クオリティが低かったりすると、販売が上手くいかず、失敗する可能性があります。
そのため、市場動向や消費者のニーズをリサーチし、適切な価格とクオリティを提供する商品を制作することが大切です。
最終的には、自分自身が制作した商品に自信を持ち、愛される作品を生み出すことが大切です。
原画に関しては、絵を買う人が少ないという現実がありますが、心を込めて制作した作品には、多くの人が惹かれることもあります。
まとめ
商品展開を行うには、新規制作に時間がかかるもの以外に収入源を持っていることも安心感に繋がります。さらに、手頃な価格で商品を制作することで多くの人々に手にとってもらうことができます。
こうしてファンを増やしていくことができると同時に、自分の作品を購入してくれる人がいることは創作の励みにもなります。」